NPO法人チャレンジサポートネットJAPAN
コンテンツ 第3回 生きる~情熱をもって駆け続ける < チャレンジド通信 < HOME

チャレンジド通信
チャレンジド通信
第3回 生きる~情熱をもって駆け続ける

【気になる音の記憶】

仕事で出かけるとき、私はよく電車を使います。
飛行機には乗りません。それには理由があります。

私は2歳頃から千葉県の茂原にある農家に疎開していました。
当時は毎朝、米国の偵察機が飛んできました。
それが帰っていくと今度は爆撃機が飛んできたものです。

飛行機の音が「ぶーん」とすると、防空壕に逃げる。
そんなことを毎日繰り返していました。
だから飛行機の音には
小さい頃からなにか嫌な感じを覚えるのです。

【車内で思いだす映画の楽しみ】

私が電車をよく使うのにはもう一つ理由があります。
電車での移動はけっこう時間がかかります。
いつからか私は古い映画音楽を携帯するようになりました。

イヤホンを通して懐かしい映画音楽を聴いていると
映画のシーンを思い出します。
そして自分の記憶をたどっていくのです。
これが、いまでは私の趣味になっています。

『シェーン』『鉄道員』『大砂塵』『帰らざる河』『真昼の決闘』…そして『ヘッドライト』が好きでした。この映画の女優フラソワーズ・アルヌールのファンでした。
日本映画で好きなのは石坂洋次郎さんの『青い山脈』『あじさいの歌』などです。
『青い山脈』は何度か作品化されていますが
なかでも雪村いづみさんが出演したものが一番好きですね。

そして黒澤明監督の作品『生きる』にはとても感動しました。
余命半年と宣告された主人公が、残りの人生をかけて公園つくりに奮闘する話です。
映画の中で流れる楽曲『ゴンドラの唄』の詞がとても印象的でした。
私はこの『生きる』という映画を何度も観ました。

映画『生きる』について

【情熱をもって継続する】

私は22歳頃に医者から宣告されました。
残念ながら今の医学では、手術に成功しても視力の減退が止まるだけ。
そうでなければ10年以内に失明すると。
結果、手術は成功して視力は15、16年間もちました。
私はまだ若くて、ものごとの必要性や重要性が分かっていませんでした。

そうして約20年前に両眼とも失明しました。
それまで見てきたことは今でも鮮明に覚えています。
たとえ夢に見た時でさえも、当時の景色は色鮮やかです。
女房はいつもかなり若い頃のままですね。

そうしたこともあって、人生をどう過ごしているかを考えてみると
中途半端にやっていることが多いですね。

世に言う成功の法則はいずれも同じです。
それは情熱をもって継続するということです。
何かを徹底的にやるべきだと私は思います。

私は今から10年前に事業をスタートしました。
これまで情熱をもって継続してきたつもりです。
障害があろうと、目標をもち情熱をかけて徹底的に何かをすれば
映画『生きる』の主人公のようにできると思ったのです。

どんな人もいずれは必ず死んでいきます。
なんでもいいから思いっきり、燃えてみたらどうですか。
それは、まあまあなんてじゃない。中途半端じゃない。

人生の中で、仕事や、趣味でもいい。
本当に燃えた、燃え尽きたという実感をもてたら
もっと人生は楽しいものではないでしょうか。

【目標こそが生きる力の根元】

私が駆け続ける力の根元は目標です。
目標がなければ、どこに駆けていけばいいのか分かりません。

私は学生時代には天文学者になりたかったのです。
しかし途中で断念しました。
小さい頃から天体に非常に興味をもっていて
反射望遠鏡も、鏡やレンズを買ってきて自分でつくったものです。
ただそのときは、雨のことを考えてなかったのですね。
屋根をくりぬいてしまって、あとで親に怒られました。

いまではパソコンがあり、自在に文章もつくることができます。
情熱はあるけど機会がない人たちに、そうした養成所をつくり
学ぶ場所を提供することが今の私の目標です。

まだ数年かかりそうですが、その可能性の光は見えてきました。
協力してくれる人も少しずつ集まってきています。

人生は60歳で定年という方もいらっしゃるかもしれません。
私は定年という考えは持っていません。
ケンタッキーフライドチキンをおこした
カーネル・サンダースさんは72歳からスタートしました。

人生はまだまだです。私はいまでも駆け足です。

NPO法人 チャレンジドサポートネットJAPAN
(全国障害者支援福祉協議会)
全国視覚障害福祉学会事務局
日本赤十字社 有功会会員
理事長  松本 晃宜

NPO法人 チャレンジドサポートネットJAPAN
(全国障害者支援福祉協議会)
全国視覚障害福祉学会事務局
日本赤十字社 有功会会員
理事長  松本 晃宜
参考:足立美術館 http://www.adachi-museum.or.jp/ja/index.html